収益物件の利回りとは?相場も解説!

公開日:2025/06/20
利回り

不動産投資で物件を選定する際に知っておきたいのが「利回り」です。ひと口に利回りといってもさまざまな種類があり、計算方式も異なります。また、利回り「だけ」で選定してしまうと、リスクがあることも理解しておかなければいけません。そこで今回は、収益物件の利回りと相場について紹介します。これから投資をはじめる方は、ぜひ参考にしてください。

収益物件の利回りは3種類

収益物件、いわゆる不動産投資における利回りとは、物件価格に対して1年間で得られる金額の割合を意味します。高額な投資だからこそ、投資先を決めるひとつの指標として理解しておかなければいけません。

利回りの種類は、表面利回り・実質利回り・想定利回りの3つに分類されます。

表面利回り

税金や管理費などの経費を含めず計算します。「グロス利回り」とも呼ばれており、個人投資での利回りは表面利回りを指すのが一般的です。

計算方式は、表面利回り(%)=(年間家賃収入÷物件購入価格)×100です。たとえば、物件価格5,000万円と年間家賃収入300万円の場合「(300万円÷5,000万円)×100=6%」になります。

物件価格(税込)で家賃収入を割るだけでよいので、簡単に計算できるでしょう。

実質利回り

表面利回りに諸費用や運営費、火災保険料などを加味した収益割合です。「ネット利回り」や「NOI利回り」とも呼ばれています。

計算方式は、実質利回り(%)=年間収入-年間諸費用)÷(物件購入価格+購入時諸費用)×100となり、基本的に表面利回りと同じですが、コストを考慮するため少し複雑です。

たとえば、年間収入300万円・年間諸費用50万円・物件購入価格5,000万円・購入時諸費用500万円だった場合「(300万円-50万円)÷(5,000万円+500万円)×100=4.55%」になります。

不動産投資では、実質利回りが重要になるため、表面利回りだけで判断してしまうと失敗します。計算の際は、諸費用をすべて含めることで現実的な実質利回りがわかるでしょう。

諸費用とは、登記費用・仲介手数料・不動産取得税・司法書士への報酬・保険料(火災・地震)・固定資産税・ローン返済額・修繕費などが挙げられます。

想定利回り

一棟アパート・マンションを投資する際、満室であることを想定して計算します。そのため、実際は入居者が0の場合もあり、想定より大きく下回ってしまうケースもあります。あくまで「目安」として考えておきましょう。

計算方式は、想定利回り(%)=満室の場合の年間家賃収入÷物件購入価格×100です。

物件広告に掲載されている利回りは、ほとんどが表面利回りor想定利回りになります。諸費用はケースごとに異なるため、どこまでの費用が含まれているのかを知りたい方は不動産会社に問い合わせてみてください

利回りの相場・下限・注意点

不動産投資をはじめる前に知っておきたいのが相場と下限です。理想的な利回りや高利回りのリスクなども知っておくと安心でしょう。

ここでは、相場・下限とあわせて、注意点もいっしょに解説します。

相場は地域によって異なる

利回りの相場は、地域によって変わってくるため、投資をはじめる前にきちんと確認しておかなければいけません。

東京都だけでも、都心・城南・城西・城北・城東で異なり、ワンルームマンションと一棟物件でも大きく変動します。また、地方の利回りも差が見られるため、注意が必要です。

東京都の表面利回りの平均値は、都心エリア4.2%、城南エリア4.8%、城西・城北エリア5.3%、城東6.2%となっています。これは、三井不動産リアルティが2004.4Qのデータを算出したもので、都心から離れるほど高利回りであることがわかります。

もちろん、利回りだけで判断するのはNGです。築年数や周辺環境など、物件の状態なども考慮しましょう。

理想の利回りとは?

同じ物件でも、一棟マンションと区分マンション、新築と中古では理想の利回りが変わってきます。たとえば一棟マンションの新築は6~8%ですが、中古は8~10%です。一方で区分マンションの新築は4~5%、中古は5~8%となっています。

中古物件は物件購入価格が安いため、新築と比べると高利回りが期待できます。しかし、築年数が古すぎるとリフォームや修繕がかかり、そのぶんを差し引かなければなりません。

こういった理由から、不動産投資で理想の利回りや下限を設定するのは非常にむずかしいといわれています。とくに副業で投資をする場合、下限が低くなるため、投資目的に合わせてしっかり資金計画を立て、価値の高い物件を選ぶことが大切です。

とくに注意したい4点

利回りを確認する際に注意したいのが、表面利回りだけで判断しない・経費を含めたシミュレーション・高利回りのリスク・物件条件の4つです。

先ほども説明したように、表面利回りは経費が含まれていないため、かならず経費を含めてシミュレーションしなければいけません。

また、高利回り=好物件ではないこともきちんと理解しておきましょう。「入居者が決まらない」「修繕費が高い」などのリスクがあります

大切なのは、需要があり、長期的に見ても条件のよい物件がどうかです。

高利回りのリスク

高利回りの物件には、それなりのリスクが伴います。たとえば、収益不動産の場合、賃貸需要が低く買い手が見つかりにくかったり、物件に瑕疵があったりなどです。

売れない事情があって価格を下げている可能性があるため、安易に購入してしまうと失敗します。なかには購入後に大規模修繕が発生するケースもあり、非常に危険でしょう。

高利回りの物件を見つけた際は、設備・建物の状態・再建築の有無・違法建築などを確認します。空室が続く理由(事件性など)がきちんと告知事項に記載されているかも調べておくと安心です。

低利回りでも購入したほうがいい物件

高利回りの物件ばかりに目がいきがちですが、低利回りでもよい物件は存在します。一体、どんな物件がおすすめなのでしょうか?購入すべき特徴を4つ紹介します。

人気エリア&買い手が多い

人気エリア+買い手が多い+出口戦略をとりやすい物件です。どんなに利回りが低くても、きちんと出口戦略を終えた物件は安心して購入できます。

また、人気エリアは住みたい人や買い手が多いため、出口戦略がとりやすい可能性があります。たとえば、関東なら横浜・吉祥寺・大宮・恵比寿、関西なら梅田・西宮北口・神戸三宮・なんばです。

ただし、低利回り+キャッシュフローが赤字になる物件は、融資審査で引っかかりやすいので気をつけましょう。

資産性と価値が高く家賃が下がりにくい

長期的な収益を前提とする場合、資産価値が高く、家賃が下がりにくい物件がおすすめです。産価値の高い物件とは、人気エリアやきれいな土地形状、接道条件がよいことなどが挙げられます。RC造の建物も、資産性が高いといえるでしょう。

低金利で借入れ可能

低利回りの物件は、資産価値の高い物件が多く存在します。そのうえ、銀行からの評価も高く、低金利で借入できる場合もあるため、非常に好条件です

低利回り+低金利の場合、キャッシュフローを多く出せるので、高利回り+高金利で借入した場合とほとんど利益が変わらないというメリットもあります。

利益に差がないのであれば、断然低利回りの物件を購入したほうが安心でしょう。

メンテナンスが行き届いている

外壁塗装や屋上防水工事、原状回復工事など、メンテナンスが行き届いた物件は価値が高くなるため、購入におすすめです。利回りは劣りますが、何も手を施していない高利回りの物件と比べると、購入後のメリットは大きくなります。

トラブル回避にもつながるので、安全性も高いでしょう。

まとめ

収益物件の利回りと相場について紹介しました。投資した不動産の家賃収入から収益を得るには、利回りだけで判断するのは危険です。また、地域ごとの賃貸ニーズや物件種別などによっても変わってくるため、利回りはあくまで目安とし、築年数や耐震性、立地条件などさまざまな要素を考慮しながら最適な物件を選ぶようにしましょう。ほんとうに「買い」なのか迷っている方は、不動産投資のプロに相談するのもおすすめです。もちろん、本記事もぜひ参考にしてください。

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